梅雨になると
食中毒が気になります。
気温が高くなる季節に
気を付けたいのは細菌です。
細菌による食中毒は
1年中発生していますが
梅雨の季節には増える傾向にあります。
それは
食中毒をおこす細菌は
25℃〜40℃で
増殖するからなのです。
食中毒の原因のカンピロバクター菌とは
カンピロバクター菌は
主に牛や羊、豚、犬、猫、野鳥や鶏などの
家禽(かきん)類の腸管内に
常在菌として生息しています。
ですが
これらの動物に症状が出ることはなく
細菌に感染し、腸炎などの症状が表れるのは
人間のみと言われています。
カンピロバクター菌は
熱に弱いので
加熱調理で死滅します。
空気に触れると死滅しますが
酸素濃度が低いところでは生き残り
菌の発育温度は
30℃〜46℃で活発に増殖します。
カンピロバクターの感染経路は
鶏肉や豚肉などの肉類は
カンピロバクター菌に汚染されている可能性があり
これらを食肉に加工する際に
菌が付くことで感染源になる
と言われています。
鶏肉などの肉類は
カンピロバクター菌に汚染されている可能性が高いので
食中毒の主な原因食品になっています。
その他にも
家畜の牛、豚、鶏
ペットのイヌ、ネコ
野生動物
などの腸管内などにカンピロバクター菌がおり
少ない菌量(500~800個程度)で感染がするといわれ
これらの動物の排泄物などにより
汚染された食品や水から人に感染します。
カンピロバクター菌食中毒の原因食品
カンピロバクター菌による食中毒の
主な原因食品は
生肉や加熱不足の鶏肉です。
そして
鶏肉などを扱った
調理中の二次汚染だといわれています。
また
殺菌が完全にできていない
井戸水や湧水を原因とする
食中毒も起きています。
主な料理
鶏レバー
ささみなどの生食
鶏肉のタタキ
鶏わさなどの半生製品
鶏、豚、牛肉の加熱不十分な料理
などです。
症状
食後
2日〜5日と比較的長い潜伏期間があります。
下痢
腹痛
発熱
嘔吐
倦怠感
などの他の細菌性食中毒と同じような
急性胃腸炎の症状がみられます。
ほとんどは1週間ほどで
回復することが多いのですが
症状が長引く場合もあります。
まれに
感染から1〜3週間後に
手足の麻痺
顔面神経麻痺
呼吸困難
などを起こす
「ギラン・バレー症候群」
を発症することがあります。
カンピロバクター菌食中毒の発生時期
カンピロバクター菌による
食中毒は1年中通して発生します。
ですが
湿度が高く
気温も上がる
梅雨時期の6月から9月にかけて
細菌が増殖する条件が揃っているため
食中毒の発生が増えてきます。
カンピロバクター菌の食中毒の5つの予防方法
鶏肉や豚肉で感染する頻度が高い
カンピロバクター菌ですが
現在の食鳥処理の技術では
食中毒菌を100%取り除くことは難しく
鶏肉や内臓からカンピロバクター菌が
高確率で検出されます。
ですので
調理の際の予防対策が重要となります。
しっかり手洗いをする
洗う前の手は
いろいろな菌が
たくさん付着しています。
調理前
トイレに行った後
食肉を触った後
ペットに触れた後
などは必ずきれいに手を洗いましょう。
中心部までしっかりと加熱をする
鶏肉、豚肉を調理するときは
中心部までしっかりと加熱しましょう。
目安は中心温度が75℃で1分以上です。
中心部が白くなります。
食肉用の調理器具や容器は他の食材と分ける
食肉を料理する際には
専用の調理器具
容器
を使用することで
肉と他の食材(野菜、果物など)
との接触を防ぎます。
食肉処理の後の調理器具や容器はしっかりと洗浄し消毒をする
使い終わった調理器具や容器は
きれいに洗浄・消毒をして
しっかり乾燥することで
二次汚染の防止になります。
食肉を洗わない
食肉を洗うと
洗ったときの水がはね
一緒に飛び散った食中毒菌が
キッチンや周りの食材を
汚染する可能性があります。
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まとめ
食中毒は
気をつけることで
予防することができます。
梅雨時期になると
カンピロバクター菌の増殖が
活発になるので特に注意が必要です。
カンピロバクター菌は
しっかり加熱することで防ぐことのできる
食中毒です。
ポイントを知って
食中毒にならないようにしましょう。